ノミノ / 宇仁田ゆみ

幼なじみの2つ下の女子高生と男子高校生の、受験をまたいだ1年越しの物語。

ドキドキした。後から振り返ってみればほんの些細な一つ一つが、人生にとって重要な意味を持つと思える日々。

自分の醜さと相手の美しさの間、自意識過剰な葛藤を抱いて、それをするりと超えてくる「おんなのこ」にどきどきして。

女の子の生々しさみたいなものはなくって、寧ろそうじゃないからこそ「彼」の物語なのだと感じられます。何考えてるのか分からなくて、でも真っ直ぐに行為を向けてくれていることだけは信じられる。よく分からないけど恋しい、愛苦しい存在。

そういうこまやかでみずみずしい感情の機微を感じられる良い作品でした。

ぷちます vol.2 / 明香

IDOLM@STERとそのデフォルメした不思議生物の日々。

シャープな絵柄と愛苦しい表情でほろりと笑わせてくれる四コマ漫画。ベネ。

Man on wire

1974年8月7日。世界貿易センタービルのツインタワーに綱を張り、渡ってみせた男の話。

フランス人の彼が初めて渡った建物はノートルダム寺院。それを渡ったことに関する彼のコメントが素晴らしい。

想像できるか? 朝目が覚めて寺院を見ると、誰かが綱渡りをしている。なんて夢のある話だ。

想像します。朝起きて学校へ会社へ行く途中。昨日と同じ今日と明日。もちろん些細な違いはあっても、それは強固な日常で。ワクワクするか退屈かは人それぞれにせよ、昨日と変わらない光景には違いない。その、信じるも信じないもない景色の中。

見上げると、人が空を渡っている。驚いて目をこらすと底には細いワイヤーが渡されている。綱渡りだ。彼はロープの上で跪き、寝転がり、あるいは後ずさり、街を見下ろしさえする。

そんな鮮烈な光景を朝から見てしまったなら。私はどれだけ舞い上がってしまうかしら、と。思ってワクワクして、ドキドキしました。

ノートルダム寺院の下で彼を待つ警官も笑い、街ゆく人々は彼を載せたパトカーを喝采をもって送りだす。

「夢」の素晴らしさと恐ろしさ、それを真実追う人間の眩しさと危うさが良く伝わってくる名作です。

 

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